[2005/12/18]「プラハのナショナル・ギャラリー(2部門)」「チェスキー・クルムロフのエゴン・シーレ文化センター」追加。
プラハのナショナル・ギャラリーには2部門あるので、両方の総合評価をするべきか、迷ったのだが、別々に入場券を購入することができるので、項目を分けた。
この美術館はプラハ城から徒歩数分のところの、シュテルンベルク宮殿内にある。ひっそりした路地の奥にあって、なかなか落ちついた雰囲気。
こちらの2階のイタリア絵画は見応えがある。エル・グレコやレンブラントといった、超有名な画家の作品はあまり多くないけれど。ルネッサンス期以前の金箔背景の宗教画が好きな人(って私のことだ(自爆))にお薦め。
1階からは庭に出られる。ここのベンチで一服するのは最高。
有名な絵はレオナルド・ダ・ビンチの「白てんを抱く貴婦人」だけ、ということで、 ガイドブックでも3つ星になっていなかったりする。
実際、初めのほうは「なんちゃってワトー」やら 陶磁器のコレクションやらばかりで、 これと「白てん」だけだったらちょっとなぁ・・・と思いながら見ていたのだが、 そのあと、イタリアの古い宗教画(天使が金のお盆をかぶっていたりするタイプ) がかなりたっぷり。 有名な画家のものは無いが、けっこうレベルが高い。
他にはヨールダンスがあるし、ブリューゲル親子だってある。 レンブラントの作品が特別待遇で展示されているが、 レンブラントって細かいなあ。 解説文の脇の詳細拡大図ならわかるんだけど、 それが実物のどこなのか、細か過ぎて見えません・・・(涙)
肝心の「白てん」だが、アクリル保護板に傷が付いていて、 せっかくの美女が台無しです。 板、取り替えてくださいな。
収蔵作品と建物の雰囲気が合っている点を、特に高く評価したい。
「美術・技術センター」は美術館ではないかな?
ヴィスク川をはさんで 旧市街の反対側にある、現代的な建物。 クラクフ滞在が伸びてしまったため、暇をつぶしに(失礼)行ったのだが、 ここのテラスからのヴァヴェル城の眺めは素晴らしかった。 それだけでも行く甲斐があるとも言える。
ここには日本マニアのポーランド人(その人が「マンガ」さんなのである) の個人コレクションが展示されている。 中心は浮世絵。それ以外に刀のつばや印籠もある。 ちょうど広重展をやっていたので、 東海道や江戸の風景をのんびり楽しんだ。 広重描く日本の自然は、緑にあふれていて感動的に美しい。 19世紀末にジャポニズムがブームになり、 多くの西洋人を魅了したわけが良くわかった。
実を言うと、 (絵葉書や海苔茶漬けのオマケのカードでない) 本物の浮世絵を真面目に見る のはこれが初めてだったのである。 「日本人たるもの、もっと日本文化に親しまなくちゃいけないな」と反省した。
「美術館」とは名乗っていないから、このコーナーに載せる必要は無いかも? どちらかというと、「資料館」の雰囲気だけど、シーレの作品はちゃんとあります。少ないけれど。
ここは内容よりも、建物が気に入った。 古い建物の内部を思い切りシンプル・モダンに改装してあって、その空間自体がアートな感じ。 中世のおとぎ話そのままのチェスキー・クルムロフの町の中の異空間である。
詳しく言うと「ボヘミアのマネリストとバロック」部門。だから、マネリスムとバロックが好きな人には楽しいかもしれないけれど、あいにく私はこの分野があまり得意ではない。 絵画よりも、彫刻作品のほうが面白かったかな。
この美術館がプラハ城内にあり、「プラハ城共通チケットA」があれば、無料で見られる。 「チケットA」を買う人が少ないのか、あるいは買ってもここはパスするのかわからないが、 とてもすいている。一歩館内に入ると、プラハ城の喧噪が夢のよう。その点だけは本当に良かった。