9時30分発のバスに乗ったら、乗客が10人ぐらいいた。こんなに混んでるバスは初めてだ。真夏だったらどんなに混むことだろう。 |
リルのバス停は運河沿い。降りると水車があり、お目当てのアンティーク市が立っていた。それを横目に見ながら橋を渡ると、露店がずらり。こちら側は普通の市で、買い出しの人々でごった返している。 町の真ん中の教会に入ってみると、合唱隊がミサの練習中だった。その歌声をBGMに、ジオラマを見物し、ミサが始まると同時に外に出る。露店をひやかして廻り、買ったのはマルセイユ石けん2個。1つはローリエ、もう1つはラベンダーの花入り。 |
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お腹が空いてきたので、レストランの外にあるメニューを見て廻ってみたのだが、どうもアヴィニヨンに比べて割高だ。どこもひどく混んでいるし、わざわざこの町でお昼ご飯にすることはないだろう。でも、ミストラルに吹かれた身体は温かいものを欲していた。トイレにも行きたい。
運河沿いの小さなカフェに入り、ココアをとった。
店内と外のテラスを行き来するウェートレスはヘソ出しファッションだった。 1時を廻ると、市は撤収作業に入っていた。撤収というのは寂しいものだが、ミストラルの吹きすさぶ中での撤収はまるで追い立てられるかのようで、「世の無常」みたいなものすら感じてしまった。 |
2時過ぎにアヴィニヨンに戻り、昨日下見してあったflunchで遅い昼食。ビフテキ、付け合わせに人参といんげん、グラスワインも取って9.6ユーロ。ワインは水のように味気なかったが、酔いの廻り方だけはまともなワイン以上だった。
明日は休館してしまうランベール現代美術コレクションを見てから、ぶらぶらとクリスマス市へ。デザート代わりに砂糖まぶしのクレープを立ち食い。
市庁舎の目の前という、立地は最高のその映画館は、ごくささやか (渋谷の裏通りあたりによくある、渋めの映画をやってる映画館程度の大きさ)だったが、椅子のかけ心地が感動的に良く、座席の傾斜が適切で前の人の頭が邪魔にならない。これが文化というものだ。 5時40分からの回をフランス人の親子連れと一緒に観て、ニコール・キッドマンの板に付いた悪女ぶりを堪能した後、遠回りしてライトアップされた教皇庁を見物し、 軽い夕食として ベトナム料理店でフォーを食べた。フォーは8ユーロぐらいした。けっこう高い。 夜、部屋でテレビを点けっぱなしにして本を読んでいたら、耳なじみのある音楽が流れてきた。「ロード・オブ・ザ・リング」だ。ここ数年、年末にフランスに来ると、きまってこの映画を放映しているような気がする。
窓を閉め切っていても、時折り風がよぎるのが感じられる。 |
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