[HOME]

えせバックパッカーの旅日記
冬の南仏プロヴァンス(6)

12月25日、サント・マリー・ド・ラ・メールの朝

サント・マリー・ド・ラ・メール サント・マリー・ド・ラ・メールの教会
階段を上がってくる人の足音で目が覚めた。時計を見ると12時45分。
あーっ!!!
11時前に目覚ましが鳴って目が覚めたのに、「もうちょっとだけ」と、二度寝してしまったのだ。

敗因のひとつとしては、この部屋に暖房が入っていなくて、テンションが下がってしまったということがある。また、 ヨーロッパのクリスマスの真夜中のミサは、今までに何度か出たことがあり、だんだんと以前ほどわくわくしなくなってきていたのも事実である。 でも実際にミサに行ってきた人の足音を耳にすると、ものすごく損をしたような気になり、後悔がこみ上げてくる。

悔しさをかみしめながら、私は再び眠りに落ちた。


サント・マリー・ド・ラ・メール サント・マリー・ド・ラ・メール ↑「プロヴァンスの少女」の像↑ サント・マリー・ド・ラ・メール

サント・マリー・ド・ラ・メール 往復6キロをずんずん歩く サント・マリー・ド・ラ・メール 馬はカマルグ名物

そして翌朝10時。
私はヨットハーバー沿いの道を歩いていた。遠くから教会の鐘の音がきこえる。クリスマスの朝のミサが始まるところだ。真夜中のミサを逃したのだから、せめて朝のミサに出ようという考え方もあるだろうけれど、 今日は1時のバスでアルルに戻らなければならない。限られた時間内でミサに出るか、散歩をするか。だんぜん散歩だ。海岸沿いをプティ・ローヌ(ローヌ川の支流の河口)まで行ってみよう。うららかな日の光を浴びながら、砂浜を歩く。時折り犬と散歩をしている人に出会うだけ。 広い砂浜を独り占めした気分の私は、鼻歌を歌いながら歩き続けた。

河口まで行って帰ってくるとそろそろお昼。 ビーチの目の前にあるレストランで魚のスープという軽い昼食をとり、 ホテルに荷物を取りに行き、 バス停に着くと地元のおばあさんがいた。私よりも5分ぐらい後にはばっちりきめたファッションに身を包んだ若い女性がやってきた。


バスはしかし、いくら待っても来なかったのである。

若い女性は携帯で話をした後、姿を消した。
残されたおばあさんと私は、いつしか言葉を交わしていた。
「おかしいわね。1時のバスは日・祝日もあるはずなのに。私はアルルに行くとき、いつもこのバスに乗っているのよ。きっとクリスマスだからだわ。このバスが来ないのなら、今日はバスは一切無いということよ」
こう言って、おばあさんも立ち去った。

さーて、どうする?


サント・マリー・ド・ラ・メールの宿

Les Palmiers(レ・パルミエ)
ネットで予約。ダブルベッド、トイレ&シャワーとTV付き、朝食込みで50ユーロのところ、「歩き方」の読者割引きで45ユーロ になりました。(2007年12月現在)
全体的になんとなくチープな雰囲気。 別にそれはかまわないのですが、 問題は暖房。小さなヒーターが温まっているのは1日のうち数時間だけなので、寒がりの私には向かない宿でした。(夏に泊まるぶんには問題なし。) シャワーは熱いお湯が1日中じゃんじゃん出ます。でも他の部屋の水音がとても盛大に聞こえるのには、安宿慣れしている私でさえ、驚きました。


12月24日へ戻る12月25日後半へ

HOME > えせBPの旅日記TOP > プロヴァンスTOP(目次) > サント・マリー・ド・ラ・メール(2)

HOME